もがいてる

俺たちいつまでも歳を取るのを楽しみにしてようなって話してる

聞こえない、聞こえるけどわからない、とのお付き合い

昔こんな記事をかいた。
http://anond.hatelabo.jp/20090908191812
http://anond.hatelabo.jp/20090910001307
http://anond.hatelabo.jp/20090908200046
増田なので多少省略してるが自閉症の疑いありで経過観察だったのは本当だ。三十路になっても日本語の音読は苦手だし、カタカナは読めるようになったがたまにとんでもない間違いをしていることがある。英単語はだいぶ覚えられるようになったかなと思っていたが、フランス語をやり始めたらアクサンテギュとその反対の奴が見分けられなくて非常に苦労する(lang8でも直されまくる)。漢字は大丈夫なのになー(でもピンインが覚えられない)

あと年取ってさすがに過集中に入りにくくなったので、数式とか見るのがめんどくさい。数式があると、地の文は全く頭に入らなくなってしまうんだよね。大学時代から気づいてはいたが、この辺りがネックなんだよなー。幸いプログラミングはとりあえず動かして、実際どうなるかをぼんやりと理解した後に詳細を勉強していくことができるのでありがたい。



この増田を書いた時はLDではないか?とTBで言われた。LDを調べてみたが、たしかに当てはまるところがなくはない。カタカナ読めないとか。
でもなんかちょっと違うんだよなーという感じがある。なぜなら僕は会話がものすごく苦手なのだ。電話は未だに取れないし、とっても相手の名前や会社名が全く聞き取れない。電話番号は復唱するのが当然なのでいいとして、内線でかかってきた電話ですらききとれないことがある始末だ。声を知っていれば大丈夫なのだが。
もともと自閉症の疑いがありだったのでアスペルガーのあたりもあたってみたが、これもなんかしっくりこない。確かに新しいものが嫌いとか、習慣は出来る限り崩さないとか、朝は三年以上メニューを変えないとかいうところもあるし、会話のキャッチボールがうまいことできてないという自覚はある。過集中に入るのもそうかな。
でも、人の気持ちを読み取るとか、いわゆる国語系、共感系に関しては寧ろ突き抜けているくらいで、でもそれをうまく表出できないというストレスがあるほうだ。
発達障害ADHDとか)も調べてみたが、確かにうるさい場所ではイライラするし、一番イライラする音を捕まえてしまうところがあるが、落ち着きはある(むしろ動きたくない)し、パニックになることはなくてむしろどんどん冷静になる(聞こえてなきゃ意味ないんだが)タイプだしなんか違うよーな…?


くわえて不可解なのが、

  • 疲れると日本語がわからなくなるということ。
  • 話を聞いていて途中でわからなくなるということ(書いてあれば大丈夫…でない時もあるが)。
  • 1センテンスの会話でどう反応してよいか分からなくなる(外国語でも聞き取れない)が、3~5センテンスくらいならだいたい分かるという理由がよくわからないということ。
  • 前にちょろっと書いた気がするが、文字に対して光景を想像することはできるのだが、それが音と結びつかないので説明しようとすると口ごもる、ということ。
  • 読める文章と読めない文章がある。その違いがはっきりと説明できない。簡単なもの(絵とか図とか数式とか)に思考が引きずられる傾向は確かにあるが、小説などは関係ないのに突然読めなくなったりする

前に書いたのは「日比谷通り」ってあるときにそれを「Hibiya Do-ri」と発音できない、もしくは「日比谷通り」と「ひびやどおり」が同じものだと口にして聞いてみるまではわからないとかだったと思う。これに関してはパターンで学習できる(その代わり覚えるまでは子供みたいにずっと全部発音せねばならない)のでどうにかならないことはないが、複雑なものになってくると挫折する。あと外国語の学習では非常に不利だと思う。


で、まぁこの歳だし普通とは言わないがそれなりにだましだまし生きていけりゃいいんだけども、電話とか人に説明しなきゃいけない場面とかで冷や汗書くのはやっぱり辛いなーどうにかできないかなー*1と思っていた…ら、だ。

http://d.hatena.ne.jp/kuboyumi/20080312
自閉症のことを調べている時に見つけたブログで勉強のために読んでいたんだが…

「ハイパーアキューシズ」「聴覚処理障害」

私達がことばを聞き取る場合、耳から入ってきたことばは、外耳、中耳、内耳と処理が行われます。これらの段階では、音の大きさや高さなどの基本情報の処理が行われます。その後、いくつかの中継点を経て、脳の聴覚野(ことばを聞き取る脳の場所)へ運ばれます。脳の聴覚野での処理が行われて初めて、そのことばが何であるかを知ることができます。聴覚処理障害は、内耳以降の、ことばを処理する段階での障害と考えられています。内耳までの機能は正常な場合が多いので、聴力は正常とされています。



 聴覚処理障害のタイプや重症度によっても異なりますが、静かな場面での聞き取りには問題がみられなくとも、教室などの騒音のある環境になると途端に聞き取れなくなる場合が多くみられます。また、複数の人から話しかけられるような場面では同時に聞き取れません。このような特殊な状況下で、聴覚処理障害の子どもや大人は、耳からの情報しょりも、目で見て判断することとなります。

うわーまって、これやん。何度聴覚検査をやったんだ…*2耳は決して悪いわけではないし、音程なんかは判別できるのに、人の声だけは聞こえないのはなぜなんだぜってずっと思ってましたよ、ほんと。その周波数だけ聞こえないのか?とか思ったがそんな結果も出ず…MRIまで取ったが結果は白。


ただねー、いまさら病名がなんだってなったところでこの歳になってそれなりに生きてると正直あんまり関係ないのよ。行動療法とかあるならありがたいんだが、ちょっと調べた限りだとあんまりなさげ…

・ 聞き返しが多い(「えっ?」「何?」と度々言う)
・ 雑音下での聞き取りが困難
・ 何と言われたのかしばしば誤解する
・ 要求された事柄についてたえず確認する
・ 言語情報が減少するとことばの理解が困難
・ 音声指示に従うのが困難
・ 言語音の弁別や識別が困難
・ 聴覚刺激に対して的外れな反応を示す
・ 聴覚的注意力の欠如
・ 音素や言語音の弁別が困難
・ 聴覚的な記憶力が弱い
・ 理解語彙や表出語彙が少ない
・ 言語指示に対しての反応が遅れる
・ 読みや書字、学習面において問題を有する
・ 音韻的に類似した単語について混乱する(聞き誤る)
・ 聴覚経由での学習が困難
・ 行動的な問題を示す

色々書いてあるが、とりあえず外国語を学習するにあたってこの辺りが特に顕著になっているようだ。むしろ英語に関しては日本語より知っているパターンが少ない上に、相手も難しいこと言ってこないので、意外にリスニングができるということになっているのかもしれない。あと聴きやすい・聞こえにくいというのが妙にあるなと思っていたが、これだったのか、という感じ。だいたい外国語学習中なんて聴覚障害状態だもんな。耳では聞こえてても理解はできない…あ、まんまやん。なら、外国語の学習メソッドが多少使えるということだ。


カランメソッドは一対一の静かな環境なので良いし、パターンが決まっていてそれを少しずつ増やす形式なので、俺には本当にあってるのかも。日本語でやるとなると…口頭パターンでとにかく習うより慣れろ、場数を踏んでいくしかないとなるのか…やっぱり有効な手段なさげ…



ほかだと聴覚経由での学習なんかは、確かに文字の読み書きまで含めてやろうとすると、たぶん無理。聴覚-発音とダイレクトに結びつけて絵で学習すれば、字を経由するよりはかなり効果がありそうな気がする。読んでその感想を話すとか言うのは……こりゃ相当難しいな。受験期に和訳だけに特化したのは正しかったといえば正しかったのか。


増田では書いたがフォニックスを学習した後に集中して聞けば、ディクテーションも何とかできるようにはなります。ただディクテーションも、長いのだと聞いてるうちにわからなくなっちゃうし、かけても意味がわかって書き下しているわけではないので、音になれるためにしか使えないな、と思ってる。一時期ハマりましたけどね。
たまーに完璧に相手の言うことがわかるときというのは、文字は全く出てこなくてダイレクトに頭のなかに意味が叩き込まれる感じがする。なんかそのへんの境界をつかめれば、日本語でも応用できる気がするんだけどなぁ…



まぁでもちょっと行動や環境をかえて楽になるなら儲けものだと思うので、ちょいちょい調べていきたいです。

*1:だいたい半年に一度くらいは思う

*2:そもそも俺は先天性耳瘻孔なので昔から耳鼻科には縁がある